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いつか朝はやってくる「その後のツレがうつになりまして。」細川貂々 [落ち込んだときに]

その後のつれうつ.jpg
「その後のツレがうつになりまして。」 細川貂々 幻冬舎 2007年

前作「ツレがうつになりまして。」が話題になってその後、
「どうしているんだろう?」と思っていた頃にちゃんと報告があった。

前作がツレの症状と貂々さんのとまどいを中心に、
「うつとはどんなことか、うつと付き合って生きていくということは?」
という部分について描かれていたのに対し、今回はそのうつを抱えながら
ツレがどのように生き方を変えていったか、に重きがおかれている。

うつは、そう簡単に完治するものでもないし、だからといって
いつまでも人を縛るものではない・・・のかもしれない。

しかし、この本を読んでいると、もともとはやはり賢かったツレさんが
いつ再発するかわからないうつからひとつ階段を上がるように自分を変えることで
距離をおきながら、無理なく新しい自分らしさを構築し始めていることがわかる。

これはきっと、うつで苦しむ人とその家族には希望になるかもしれない。

みんな、うつになる可能性をはらんでいる。

そして、それは一度なったら浮かび上がることのできない
足のつかない海で立ち泳ぎするような苦しさばかりがクローズアップされるが、
このツレさんのように、苦しみながらももっと楽な生き方へと自分をシフトさせること、
苦しまないでも自分が生きていることを一日一日実感していけると
いう気持ちをつかむまでを、貂々さんの視点から、そして
今回はツレさん自身のコラムから受け取ることができる。

きっと、いろんなことに悩み、「もうだめかも」と追い詰められている人も、
この本を読むことで何か糸口が見つかるような、
かなり実践的な一つの例である。

そして、何より、うつの夫によりそった貂々さんの変化や感じたことも
貴重な体験である。

自分がうつになった(あるいはそうかも・・・?と思った)方はもちろん、
家族の中に「もしかして・・・」という人がいて、
心配している方がいたならば、一読してみてはどうだろうか。

イラストも非常に「うつ」の一つの特徴をよく表していると思う。

人は、社会や家庭で生きるにあたって、一つしか役割がないわけではなく、
いろんな選択や、その時々の過ごし方、役割があるのが普通であり、
変わっていくことはわるいことでも、おかしなことでもない。
そんなことを実感させられる続編であった。

ちなみに、「ツレうつ」と「その後」の間に「イグアナの嫁」があるのだが、
こちらはまだツレのうつが発覚する前にイグアナのイグちゃんを飼い始め、
その成長やイグちゃんの生態などを中心に書かれているのだが、
それに沿って作者の「マイナス思考クイーン」ぶりや、ツレがうつになるまでの
過程やその頃のツレの回顧録が書かれている。

マイナス思考クイーンぶりがこれまた物凄いものがあり、こちらもつられて
おちこみそうになる。しかし、クイーンはそういう状態になると寝てしまうし、
だらだらして多分底まで落ち込まずにすんできたのだろう。
そして、ツレがうつになる。

もちろん、そのことについての作者の悔恨、ツレの気持ちも書かれていて、
ある意味「ツレうつ」や「その後」より生々しく辛い。

よって、時系列なり、なにかのタイミングで「イグアナの嫁」を読む場合、
かならず後に「その後のツレがうつになりまして」で明るい光を用意してから
読んだほうが精神衛生的にはいいのだろうか・・・と個人的には思うのである。

<Amazon.co.jp へのリンク>
※読みたいけれど図書館で借りたり本屋で探す時間の無い方はご利用ください。


その後のツレがうつになりまして。

その後のツレがうつになりまして。

  • 作者: 細川 貂々
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2007/11
  • メディア: 単行本





イグアナの嫁

イグアナの嫁

  • 作者: 細川 貂々
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2006/12
  • メディア: 単行本



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コメント 2

雪洞

こんばんは(^^)
続編が出たんですね♪
うつは私も経験しましたが、
医者が書いてる本よりも体験談の方が役に立ちました(笑)
前作も共感出来る事ばかりでした(^^)
この方以外の本もいろいろ読んだんですよ〜。
今度読まなきゃ♪
by 雪洞 (2008-06-19 18:56) 

ニライカナイ店主

雪洞さんへ>
ご来店&ナイスありがとうございます。お返事遅くなりました。
このシリーズは本当にわかりやすいというか、本人だけでなく
ツマの視点から書かれていることにも意義があるのかな、と
考えています。
本当にこの「その後」は上手にウツと付き合う方法が
体験に基づいてかいてあり、なんだか明るい未来が見えてきそうな
希望のある作品になっています。ぜひ手に取ってみてくださいね。
by ニライカナイ店主 (2008-07-02 10:07) 

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